小児はり適応症

 

小児はり

ぜひ知ってほしい「はり・きゅう」に”小児はり”があります

鍼灸治療の中に「小児鍼」という技法があります。対象年齢は、産まれてすぐの赤ちゃんから中学生位までです。

関西方面では江戸時代から何代も続いた小児鍼の家柄があり、比較的知られている事が多いのですが、東京近県では「えーっ、赤ちゃんに『はり』!」とびっくりする人が沢山います。

日本の小児鍼法は、世界に誇れる技法だと思います。

専用の針を使用して、軽く皮膚に接触するだけで刺入することは殆どありません。それでも、身体や精神の不調和を整えるには、充分な効果があります。

小児鍼の効果は、小児本人が持っている治癒力を最大限に強めることです。小児の生命力は旺盛で柔軟。少しの針の刺激で、素早く反応します。

少し年齢が大きくなると、刺入することもありますが、00番といって、髪の毛よりも細い針で、痛みは一切感じさせない様にします。

只、小児は病気をしながら丈夫になっていく側面があります。

大した風邪でもないのにその都度、抗生剤や解熱剤を使っているとなかなか薬との縁が切れなくなります。

もう良いかなと思って薬を止めるとまたすぐ風邪をひいてしまい、またまた薬に頼るという状態になります。

勿論、深刻な病気も無い訳ではありませんが、大方の病気は小児自身が治せる力を持っています。余計なことはせず、基本的な健康管理をして、時期を待てば殆どの病気は治っていきます。

小児鍼では、なるべく薬を使わず、自分の力で治すようにします。そうすると免疫力が強くなって、滅多に風邪を引かなくなります。

また、いろいろな感染症に対しても、スムーズに治る様になります。

どんな場合にも、遺伝的な体質に大きく左右されるので子供を良く観察して、一番良い方法を選択して下さい。放っておいても治っていく子もいれば、どんなに注意していても年中風邪をひき、なかなか治らない子もいます。

『はり・きゅう』は、病院と縁が切れない子に、ぜひ試してほしい療法です。なるべく自分自身で治していく方法で、少しずつ体力をつけていきましょう。

他、首、肩のこり、不眠、頭痛、腹痛、緊張など病気ではないけれども、日常生活に支障が出ている様な場合には、「小児鍼」を薦めます。