慢性中耳炎

 

慢性中耳炎

38度以上の熱が出て激しく泣く時は急性の中耳炎のことが多いので、耳鼻科に行って下さい。抗生剤の投与と、場合によっては鼓膜を切開して膿を出すこともあります。「鍼灸」を併用すると、早くきちんと治り慢性化しません。

原因の多くは連鎖球菌やブドウ球菌などの化膿菌で、耳の奥の耳管を通って侵入し、中耳に炎症を起こします。乳幼児は耳管が未成熟の為、太く短いので風邪を引くとすぐなり易いのです。

風邪の時、鼻を強くかまない様にしましょう。鼻のかみ方は、よく片方ずつとか云いますが、つまっているのに思いっ切りかむと鼻汁は出る所が無くて耳管の方に行ってしまします。
鼻は通っている状態で、かまなくては駄目です。

鼻づまりを通すには、その場でジャンプを何回かして下さい。必ず、どちらか一方は通りますから、つまっている方を塞いで、鼻の通っている方から軽くかみます。上手く出来なければ、無理をしてかむより垂れ流していた方が良いです。

急性中耳炎をきちんと治さなかった場合や、風邪をひく度に中耳炎になっていると、慢性化して治りにくくなります。最近では最初から慢性の形をとるものも増えています。いずれにしろ繰り返さない事が大切です。

近年、問題になっているのは、抗生剤の効かない難治性の慢性中耳炎です。肺炎球菌による中耳炎の80%は、耐性菌の為、抗生剤が効かないという報告があります。

識者は抗生剤の使用を極力ひかえる様にと警告しますが、治療現場ではなかなか改まりません。抗生物質先進国の北欧では、中耳炎に対する抗生剤の投与を極力減らしています。

東洋医学から見ると、乳幼児の中耳炎は治し易い疾患の一つです。
繰り返さない為に「鍼灸」をぜひ取り入れて下さい。「風邪予防のお灸」「中耳炎の特効穴のお灸」など、家庭で出来る事が沢山あります。

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