乳児湿疹

 

乳児湿疹

乳児湿疹は生後一か月くらいから、主に、頬、額、耳の前後、頭に粟粒大の赤いぶつぶつが出来ます。

全く発疹の出ない赤ちゃんから、真っ赤にただれてしまう赤ちゃんもいます。体質的にアレルギーを持っている場合にひどくなります。

皮膚科に行くとステロイドを処方されます。ステロイドできれいになって、再び湿疹が出なければ、それはそれで良いと思いますが、また出る様であればステロイドは止めて下さい。

乳児湿疹はアトピーとは違うので、通常は半年もすればきれいになります。ステロイドを繰り返し使用すると、皮膚自体が弱くなり、接触性の皮膚炎から深刻なアトピーに移行する場合があります。

軽いものであれば、よだれや食べかす、汗などを放置しないで、その都度、微温湯で優しく洗い流すだけで良くなります。絶対に強くこすらない事。乳児湿疹は、こすったり、引っ掻いたりしなければ、ひどくなることはありません。

乳児湿疹は、かゆみはあまり強くないのが普通ですが、かきむしるほど痒い場合はステロイドや漢方薬(治頭瘡一方など)、抗ヒスタミンの服用も、一時的には仕方がないでしょう。

湿疹は、対処の仕方が一人ひとり違います。石鹸で洗うと良くなる人や悪くなる人、食事が関係する人、ダニやほこりに反応する人など、乳児湿疹もその赤ちゃんにとって何が一番いけないのかを、よく観察して下さい。

共通しているのは、風邪などで薬を飲むと悪くなります。他には、熱いお風呂、界面活性剤(洗剤や乳液などに含まれる)、お母さんのカロリー過多の食事(母乳の質)、便秘などが考えられます。

いろいろ頑張っても、いまいち良くならない時、アレルギー体質を受け継いでいそうな時、そんな時には「小児鍼」をして下さい。アトピーになっていなければ、通常2〜3回の治療で目に見えて良くなります。

生後2〜3ヶ月までで、便秘気味、又はおならがよく出る赤ちゃんの乳児湿疹にはマクリがよく効きます。マクリは甘連大黄紅花湯のことで、昔は生後すぐに服用させて胎毒を下しました。

私は不妊症の治療もしますが、授かった赤ちゃんには皆、この薬を勧めています。緑色の便が大量に出ます。新生児黄疸が少なく、肌がきれいで疳の虫が起きません。

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