妊娠して丈夫になる

 

妊娠は、身体に大きな負担がかかります。その割に、妊婦さんは元気なことが多いいと思います。子孫を残すという、生物にとって究極の仕事をする訳ですから、それだけ強い身体になっている筈です。

 

一昔前には、子供を5人や10人も産む女性は少なくありませんでした。家事も今の様に電化製品はありませんから大変でした。それでも、出産が女性の身体を傷めたという話は、あまり聞きません。

 

本来、妊娠は女性の身体に大きな力を与えてくれます。

 

残念なことですが、現代はこの生命の根源ともいうべき、野生の原始的生命力は随分と衰えてしましました。それは、人類種そのものの衰退か、便利な生活による生体の怠けか、諸々の原因と理由は有るのでしょうが、明らかな事実です。

 

それでも、妊娠は確かに女性を心身共に強くします。

 

女性ホルモンや免疫力の増加、精神面の充実、健康管理への関心など、通常より元気に過ごせる条件が揃っています。

 

子供を産んで丈夫になったという人は沢山います。妊娠は自分の身体を見直す良い機会だと思います。

 

基本的な注意

日本人は冷えに弱い体質があります。下半身を冷やさない様にして下さい。歩くとは冷え対策にも良いです。もし、お腹が張った時には、足湯を勧めます。温かい血流が骨盤内を巡って機能を高めてくれます。

 

食事はあまり神経質にならず、普段通りで良いと思います。つわりの時は食べられるものを食べておけば、大丈夫です。

 

食べ過ぎないことと、偏らないことが大事です。ピーナッツを食べていたお母さんの子供の方が、ピーナッツアレルギーが少なかったという研究データーがあります。多くの種類の食べ物を偏らずに食べることが良いと思います。

 

只、小麦アレルギーが増えています。湿疹の酷い赤ちゃんのお母さんに聞くと、妊娠中にパンとかパスタが、かなり多い印象です。小麦文化は戦後、急速に普及しました。遺伝子レベルでは、日本人には、まだ日本食中心が無難だと思います。

 

塩分は控えめにします。塩分は血中ナトリウム濃度を高くするので、それを薄めようと血中の水分量を増やします。その為、身体はむくみ、心臓に負担がかかり、高血圧になります。またナトリウムを排出させる為に腎臓にも負担がかかります。体重が一週間に500g以上増えたら、それはむくみです。減塩は非常に大切です。

 

妊娠中の一番良い運動は、歩くことです。また、時々横になって軽い休息を取る様にすると、疲れを溜め込むことなく、元気な妊娠生活を送れます。妊娠中の身体は少しの休息で速やかに回復します。過労は駄目です。

 

妊娠中はあまり病気になりません。家族が風邪を引いていても、一人だけ感染しない事はよくあります。しかし、やはり通常とは違いますから、心配な症状が有ったら、早めに担当医に相談して下さい。

 

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