間質性膀胱炎

間質性膀胱炎は、膀胱粘膜下層の間質と呼ばれる場所に、原因不明の炎症が起こる病気です。尿中に感染性の微生物が存在せず、頻尿と膀胱周辺に強い不快感と痛みがあります。

膀胱を空にすると痛みが軽減、食後や酸っぱいものを食べると痛みが強くなります。(慢性膀胱炎では良いとされるグランベリージュースは、痛みを増します。)

膀胱鏡検査でのハンナー潰傷(赤いベルベット状の潰瘍)の存在や水圧拡張後の膀胱粘膜に点状出血がみられるのが特徴で、病名が確定されます。尿中に膿や血液がみられ、長期にわたる慢性的な炎症によって膀胱は萎縮します。

原因は不明です。患者は中年女性(特に白人女性)に多く、男性には少ないです。

間質性膀胱炎にはさまざまな治療法が試みられてきましたが、対症療法のみで根本的に治す方法はありません。アメリカでは患者が多く研究も盛んに行われていて、様々な報告がありますが、決定的なものはありません。

手術による膀胱の除去は今のところ最終手段ですが、痛みが取れない事も多く、膀胱だけの問題ではない事を示唆します。

国際機関では「鍼治療」の報告もありますが、これもまだ疑問符が付いています。

普通の膀胱炎が鍼灸適応症と認められているのとは異なり、その効果は確かとはなっていません。日本では患者数も少ないため、沢山の臨床例が無いからです。

しかし当院の臨床経験から言えば、「鍼灸」で症状が改善するのは確かです。特に「灸」の多壮(灸を沢山すえること)は治療直後から気持ち良く、大きな効果があることを実感します。

冷える事、腹部を締め付ける事、長く座る事、便秘など血流を妨げる行為は症状を悪化させます。温める事で、とりあえず症状は緩和します。

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